2022年2月17日木曜日

英語発音のシュワ(Schwa)とは?あいまい母音その正体を知る!



あいまい母音 Schwa とは?

英語を読むとき、なぜスペル通りに発音できないことが多いのでしょうか?その大きな理由の一つが、「Schwa(シュワ)」と呼ばれるあいまい母音にあります。この「Schwa」は、辞書ではアルファベットの小文字の「e」を逆さにした記号(ǝ)で表されています。

発音記号を学んで英語の発音を改善しようとしているあなたは、このSchwaを単なる母音の一つとして覚えていませんか?

実は、このSchwaこそが、英語の発音やリズムを作るカギとなる音なのです。

この記事では、この特別な音の特徴やユニークな性質について9つのポイントを紹介しながら、その重要性と特殊性についてお話しします。Schwaを理解することは、英語をマスターするために欠かせません。Schwaを上手に使いこなすことで、英語の発音がぐっとスムーズになるでしょう。Schwa を制するものは英語を制するのです。まずは、この音をしっかり理解することから始めましょう!

Schwaに関する事実9つ!

  英語のつづりではどの母音でもschwaの音になり得る。

Schwaとは、アクセントのない母音です。ですから、A, E, I, O, U (さらにYも)のうちどの母音でもこの音になり得るのです。

例えば、amazing (ǝ-MA-zing)この場合はa、tenacious (tǝ-NA-cious)この場合はe、replicate (RE-plǝ-cate)この場合はi、percolate (PER-cǝ-late)この場合はo、supply (sǝ –PLY)この場合はu、syringe (sǝ-RINGE)この場合はyです。

  英語の母音の中で最も多く使われている音。

英語の母音でも最も多く出てくるにも関わらず、つづりを見ただけでは決してわからないので、英語学習者を困らせるナンバーワンの要因です。

音節とアクセントの手掛かりを元に、どこにこの音がくるかを感覚的につかむ方法を知ることが求められます。英語の発音が上手な人は誰から教えられる訳でもなく、感覚的にキャッチしてそれを耳コピーすることができている人です。

自分で感覚的につかむのが難しい人でも理屈を通して基本のルールを身につける方法があるのでご安心ください。

  Schwa という言葉はもともとヘブライ語から来ている。

ヘブライ語でshvaという言葉は、発音のために文字の下に書かれた記号のことです。英語のschwaとは違う音ですが、この用語を最初に使ったのは、19世紀のドイツの言語学者だったと言われています。ですから、このschwaという単語はドイツ語のつづりです。

  この記号「ǝ」が考案された理由は話し言葉の「本当の発音」を示すためだった。

Johann Schmeller という人が1821年に、バイエルンドイツ語の文法を説明するのに用いられたのが始まりだったそうです。あるドイツ語方言の実際の発音について言及するために考えられた方法だったのです。

  英語でschwaと呼ばれる(1895年ごろ) までは、いろいろな呼び名が使われていた。

例えば、murmur vowel (つぶやき母音)、the indeterminate vowel (はっきりしない母音)、the neutral vowel (ニュートラル/中間的母音)、the obscure vowel (あいまいな母音)、the natural vowel (自然な母音)などと言われていました。

  英語ではschwaの音を省略することが多い。

例えば、Caramel, separate, different, chocolate, camera などの単語には全て、正式には3つの音節があるのですが、真ん中の音節が削除されることが多いのです。Caramel (car-mel), separate (sep-rate), different (dif-rent), chocolate (choc-late), camera (cam-ra.)  

特に単語の第一アクセントのある音節の次に来るschwaの音節に起こりやすい現象です。音を省略することは英語のみならず他の言語にも起こることです。

  時々、余計なschwaが追加されることがある。

方言などによっては、発音し難い子音クラスターを解消するために使われます。これを音挿入と言います。例えば、realtor (real-ǝ-tor), athlete (ath-ǝ-lete), nuclear (nuc-yǝ-ler), film (fi-lǝm) などです。

他にもcrazy などの単語を大げさに強調するときに、”cǝ-raaaaaa-zy!” と言ったりします。

日本語や他の言語の話者で子音だけで発音するのが不得意な人が話す英語にも、多くの余分なschwaの音が入ってしまうことがあります。子音の後についてしまうことが多いのです。

例えば、take (ta-kǝ), milk (mi-lǝ-kǝ), MacDonald’s (Ma-cǝ-do-na-lǝ-dz)
Take のように1音節が2音節になったり、milk のように1音節が3音節になったりします。MacDonald’s は3音節ですが6音節になったりします。

  英語にschwaが多い理由は、英語がStress-Timed Language だから。

英語は特定の強勢(stressもしくはアクセント)をもつ音節でビートを踏みながら発音する傾向をもつ言語で、stress-timed language と呼ばれています。

日本語のようにすべての音節に同じウェイトを置いて発音する言語は syllable-timed language と言います。日本語を早く話す時は全ての音節を短くして発音しますので、早いマシンガンのようなリズムになります。

しかし、英語の場合は、強勢を持つ(アクセントのある)音節と次の強勢を持つ音節との間を縮めることよって早く話します。どのようにしてでしょうか?強勢のない(アクセントのない)音節を縮小させることによってそうするのです。

縮小するためには、schwaの音が欠かせないのです。Schwa は非常に短い地味な音です。

  Schwaはとても怠けた音。

英語では”lazy sound”とも言われているほど、脱力したいい加減な音です。他の音のように口や舌を動かしたりする必要はなく、ただ声帯を少し鳴らすだけでいいのです。

私たちの貴重な息と体力を大幅に節約できるとても有用な音です。

英語イントネーションを良くしたい方へ、

この音をマスターして、あなたの英語発音の「ホームベース」的に使う事ができるならイントネーションが劇的に良くなります。正に英語を制することが可能になるのです!

Schwaとアクセントの位置は英語のリズムパターンを体得することで感覚的につかむことができるようになります。これまで発音を良くするためにいろいろ試してきたのに、何が足りないのかと模索している方のために英語発音リズムパターン練習法をご紹介しています。

 

 

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