2022年4月20日水曜日

英単語を「歌う」ためのアクセントとリズム!

英単語リズム

リズムに合わせて「歌わないと」通じない?

英語を話す時、歌うような感覚を持って話すと効果的です。英語には日本語よりも、音に波のような変動があります。ある音の長さを伸ばしたり縮めたりします。そのような音の変化と動きが英語独特のリズムを作っています。

それを外したり、モノトーンで平坦なリズムを当てはめるとなかなか通じないのです。

音程や長さを変化させて英語を話すのに慣れていないと、難しいと感じるかもしれませんが、実はこれが正しく出来ない事が、通じにくい英語のナンバーワンの原因です。


単語内の音節とリズムがなぜ大事なのでしょうか?

ある日、私はお友達と英語で話していた時、日本人のお友達が、単語の”fifty”を聞き取れなくて何度も fifteen?と聞き返しているのを聞きました。

何が問題だったと思いますか?

多くの方は単語の最後の N があるかどうかで聞き取ろうとするかもしれません。でも、Nの音は空気を抜かない場合はほとんど聞こえません。

単語の聞き取りには、単語内のアクセント(stress)の位置も大きく関係しています。この単語内の2つの音節を同じ長さで同じ音程で「歌う」なら、自然な英語のリズムパターンから外れてしまいます。メロディが違うと、英語ネイティブの耳は言葉を正確に理解することが出来なくなってしまうのです。

お友達がこれを知っていれば、すぐにちゃんと”fifty”と聞き取れたに違いありません。私は内心そう思いましたが、その場では何も言いませんでした。でも、あなたには是非知っていただきたいと思います!


逆に、メロディを合わせるだけで、多少個々の音が間違っていてもあなたの英語はずっと通じやすくなります。コミュニケーションが円滑になります。さらに、メロディーパターンに合わせて英語を聞くことができるようになりますので、ネイティブ感覚のリスニングスキルを身につけることもできます。

会話全体のリズムをつかむことができるようになるには、その前に単語内のリズムを知っておきましょう。

今日は、英語中級者が英語発音をステップアップさせるために知っておきたい単語の中のメロディについてご紹介します。英語上級者でも、発音が不得意な人はこれを知るだけで、英語を話しやすくなりますし、聞き取りの幅が大きく広がります。


単語内のリズムとは?

まず、アクセントとリズムを理解するには、音節を知る必要があります。音節とは、母音が含まれている音の単位です。音節とは音楽で言うと一つの音符のことです。

英語では、音節一つ一つが同じ調子で発音されません。歌を歌う時、音は伸びたり縮んだり、高くなったり低くなったりして変化があるように、英単語内の音節は変化します。

音節の数がたとえ2個しかなくても、必ずどちらかが長くなり、どちらかが短くなります。どちらかの音節にアクセントが置かれます。


アクセントのある音節の特徴

まず単語内のある一つの音節だけに置かれているアクセント(stress/強勢)を探します。耳で聞き取るのが難しかったら、辞書を調べることができます。アクセント記号がつけられています。ゴールは耳で聞き取れるように訓練することです。少し意識して聞くだけで、すぐに聞き取れるようになります。


アクセントのある音節の特徴は;

・音が長くなる。

・音程が他と比べると高くなる。

・音量が大きくなる。

・他の音節よりもはっきり聞こえる。

・その音節に感情が込められる。(表情やジェスチャーが見られやすい。)

個人差や内容によっても変わりますが、この特徴のうちどれかが当てはまります。怒っている時や、感情を込めたい時以外は、アクセントに力を込めて強く言うのではなく、リラックスしてゆったり大きく音を伸ばすように心がけてください。


アクセントのない音節の特徴

逆に、アクセントのない弱い音の使い方も大事です。


アクセントのない弱い音節の特徴は;

・音が短くなる。

・音程が他と比べると低くなる。

・音量が小さくなる。

・はっきり聞こえない。

・多くの場合あいまい母音Schwaになる。

英語が聞き取れない原因はこの弱い音、あいまい母音にあると言ってもいいでしょう。この部分で脱力できる人の発音は英語らしい発音となります。リズムがとりやすくなり、イントネーションが良くなります。


単語内リズムパターンのルール

どの音節にアクセントがあるかで、多少意味合いが変わることもあります。以下では、よくあるリズムパターンを紹介します。


2音節でできている名詞と形容詞

名詞か形容詞で音節が2つの場合、大体アクセントは最初の音節にあります。後の音節は短く音程が落ちます。

タータのリズムです。


Examples:

table /TA-ble/

scissors /SCIS-sors/

pretty /PRE-tty/,

clever /CLEV-er/


もちろん、例外もありますので大体のパターンがあると知っておくことにしましょう。

Exceptions: 

hotel /ho-TEL/

extreme /ex-TREME/

concise /con-CISE/


2音節でできている動詞と前置詞

動詞か前置詞で音節が2つの場合、大体アクセントは後の音節にあります。最初の音節は短く音程が落ちます。

タターのリズムです。


Examples:

present /pre-SENT/

export /ex-PORT/

Before /be-FORE/

between /bet-WEEN/


名詞でもあり動詞でもある単語

多くの単語は文脈によって、名詞にも動詞にもなります。

そのような場合、名詞のアクセントは最初の音節にあります。動詞だとアクセントは後の音節にあります。スペルは同じでもアクセントの位置が違うのです。

タータのリズムだったら名詞、タターのリズムだったら動詞です。


Examples:

present /PRE-sent/ (a gift)
present /pre-SENT/ (give something formally)

export /EX-port/ (the practice or business of selling goods to another country or an article that is exported)
export /ex-PORT/ (to sell goods to another country)

suspect /SUS-pect/ (someone who the police believe may have committed a crime)
suspect /sus-PECT/ (to believe that something is true, especially something bad)

(例外もあります。)


最後が “er” か “ly” で終わっていて3音節でできている単語

その場合大体、最初の音節にアクセントがあります。

二番目の音節の母音はあいまい母音シュワになり、最後の音節の母音も弱くなります。

タータタのリズムです。


Examples:

orderly /OR-der-ly/

quietly /QUI-et-ly/

manager /MAN-a-ger/


最後が “ic,” “sion,” “tion” で終わっている単語

大体、最後から二番目の音節にアクセントがあります。“ic,” “sion,” “tion” の前の音節です。

ですから、最後の2音節のリズムが、タータになります。


Examples:

creation /cre-A-tion/

commission /com-MIS-sion/

photographic /pho-to-GRAPH-ic/


最後が “cy,” “ty,” “phy,” “gy” か “al” で終わっている単語

大体、最後から三番目の音節にアクセントがあります。 “cy,” “ty,” “phy,” “gy,” “al” の前の前の音節です。

最後から二番目の音節の母音があいまい母音シュワになり、最後の音節の母音も弱くなります。

最後の3音節のリズムが、タータタになります。


Examples:

democracy /de-MOC-ra-cy/

photography /pho-TO-gra-phy/

logical /LOG-i-cal/

commodity /com-MOD-i-ty/

psychology /psy-CHOL-o-gy/



英語のリズム感を培うとどうなりますか?

単語内の正しいアクセントの位置をマスターするのには耳を訓練しましょう。ある程度の規則がありますが、例外もあります。

今度、単語発音を調べるときに、このルールを頭の片隅にでも置いておくと便利かもしれません。単語を音で覚えるのに役立ちます。スピーキングを上げたい場合は、スペルを覚えるのは後でも大丈夫です。

私はたくさんの英単語を耳で覚えました。あなたにも、耳でリズムを聞いて感覚的におぼえるようにお勧めします。たくさん聞いて、たくさん口に出して練習することが一番効果的です。アクセントの位置をいつも意識して英語を聞くようにしてください。

このようなリズムパターンを一度身につけると、段々ともっと複雑なリズムを習得できるようになり、さらに進歩していくことができます。

英語のリズム感覚をつけるなら、英語が口から勝手に出てくるようになります!それは、まるでノリの良い音楽を聞いたときについ足をタップしてしまうような感覚に似ています。あなたにもそれを是非体感していただきたいです!


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Love, peace and pronunciation!




英語発音コーチ 久米ひろみ

プロフェッショナルのための発音コーチ 。28年間アメリカ在住歴。現役医療通訳者。「呼吸」を変えて3ヶ月でネイティブの発音を手に入れるメソッド。伝わる英語コミュニケーション力と発音法。



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