2022年5月3日火曜日

歌で学ぶ英語発音とリズム:Never Enough from The Greatest Showman 歌い方

 



Never Enough で英語の音とリズムを分析!


英語のリズムは、アクセントがつく強い音とアクセントのない弱い音のコントラストが作り上げています。音楽の世界でも、英語の歌ではこれが巧みに使われています。子音母音、さらにはあいまい母音が英語の歌のどの部分でどのように使われているかを知って、リズムを分析すると、あなたの耳が開けてくると思います。

Never Enough は、The Greatest Showman という映画の中の歌です。歌い手は、Loren Allredさんです。今日はこの歌の魅力が英語の音とどのように結びついているかについて語りたいと思います。


Wの音

まず、この歌で私にとって印象深かったのはWの音があるところで音程がグッと落ちているところです。そこが素敵です。


例えば;

Let it stay this way

Get-tin' loud-er now


Will ↓ you share this with ↓ me?


Wの音は結構喉の一番奥の方を振動させて出す音なので、日本語ではあまり聞かれない音です。この歌では、この音が聞き手の内面の奥深いところまで浸透して、歌のメッセージが心に訴えかけるような効果が感じられます。


I'm try-ing to hold my breath

最初のフレーズ I'm try-ing to hold my breath では、breathのthの音で文字通り「息」が止まります。その瞬間バックグラウンドの音楽がピタッと止まってなんとも言えない雰囲気を醸し出しています。息を止める瞬間が音楽で上手く表現されています。


Can't let this moment end 

Moment という単語は mow-mnt と発音されます。このフレーズでは、mnt の音節がとても弱い音になっています。このように歌うことで、繊細であっという間に消えてしまう貴重な「瞬間」を描写しているのかもしれません。美しいです。


I'm try-ing to hold my breath
You set off a dream in me

このフレーズの最初の音節、 I’myouほとんど聞こえないことは、会話でもよくあります。このような単語の母音はあいまいな母音になります。とても短くて弱い音です。

m と y の子音の音だけが出ている程度です。英語の歌では拍の弱いシンコペーションっぽいリズムでよくある短い音です。これがつかめると歌のリズムにのれるだけではなく、英会話のリズムにのれるようにもなります。


'm try-ing to hold my breath

’y set off a dream in me



Can you hear it echoing?

英語の歌を上手く歌うコツは、あいまい母音の歌い方にあります。

echoing は e-cho-ing で3音節です。最初の音節にアクセントがあるのであとの二つの音節は音が弱くなります。最後の音節、ingでは i の母音で喉をリラックスした音にすると綺麗に聞こえます。日本語の「イー」の音だと喉がしまってしまうので、気をつけましょう。


ingで音が伸びていますので、音が「鳴り響いている」ところがよく表現されています。ihhhhhhhhと伸ばし、最後に ng で鼻の方に息を流します。

It の i も同様に、リラックスした音にすると歌いやすいです。英語の短母音 i の音は意外と発音法を知らない方が多いですが、日本語のイとは違う音です。


Can you hear it echo-wihhhhh-ng

 


'Cause darl-ing, with-out you

'Causeも、ごく軽く短くkz子音だけを出せば結構です。


'kz darl-uhng, with-out you



サビ

サビの部分では、英語によくある伸びたり縮んだりするリズムパターンがよく現れています。タータタターのリズムです。音読する時、太字の音節を長く、それ以外は短く発音してリズムをつかみましょう。


All the shine of a thou-sand spot-lights

All the stars we steal from the night sky

Will nev-er be e-nough, nev-er be e-nough


太字の音節はターと音が長くなります。


タータ タータタ タータ ター

タータ タータ タータタ ターター


ター タター タター

タータ タータ ター


このように、単語ごとに音を区切らずに、リズムパターンごとに音を捉えるように発音練習するとリンキングがスムーズにでき、リズムとイントネーションが良くなりますよ。


Tow-ers of gold are still too lit-tle

These hands could hold the world but i-t'll 

Nev-er be e-nough, nev-er be e-nough


little it'll が韻を踏んでるところもいいですね!舌をペロッとさせるのがコツです。


歌ってみましょう!



Never Enough


I'm trying to hold my breath

Let it stay this way

Can't let this moment end 


You set off a dream in me

Get-tin' louder now

Can you hear it echoing?


[Pre-Chorus:]

Take my hand

Will you share this with me?

'Cause darling, without you


[Chorus:]

All the shine of a thousand spotlights

All the stars we steal from the night sky

Will never be enough, nev-er be enough

Towers of gold are still too little

These hands could hold the world but it'll 

Never be enough, nev-er be enough


[Post-Chorus:]

For me, never, never

Never, never

Never, for me, for me

Never enough, never enough, nev-er enough

For me, for me, for me



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英語発音コーチ 久米ひろみ

プロフェッショナルのための発音コーチ 。28年間アメリカ在住歴。現役医療通訳者。「呼吸」を変えて3ヶ月でネイティブの発音を手に入れるメソッド。伝わる英語コミュニケーション力と発音法。




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